2018年9月3日、経団連(=日本経済団体連合会)から表明がありましたね。従来の「就活」「新卒採用」のルールを廃止する、という内容です。
以下、記事を抜粋。
経団連の中西宏明会長は3日の記者会見で、2021年春以降入社の学生の採用活動に関し、大企業が中心の会員各社を対象に面接の解禁時期などを定めた就職活動ルール(採用選考に関する指針)を廃止する意向を表明した。中西氏は「経団連が採用日程を采配することに違和感がある」と述べた上で、新卒者の一括採用など現在の雇用慣行に疑問を呈した。(時事通信)
従来の就活との変更点と影響
「大学3年生の○月から採用活動解禁」みたいな仕切りが一切無くなります。各企業、自由に新卒採用をやってください、ということですね。
「経団連が採用日程を采配することに違和感がある」
いまさらwww
日本経済に大きな影響力を持つ大企業の集まり(=経団連)が、「新卒採用はこの期間でやりましょう!」と言ったから、中小企業も就職情報会社もみんな足並みを揃えていたのがこれまでの就活市場なわけですが、そもそもなんで経団連が旗振りをしてたんだ、という話。
数としては経団連に加盟していない企業の方が圧倒的に多いのに、不思議な構図でした。
さながら、多くの会社が昼休みを12−13時にしているせいで、会社近くの飲食店に行列ができるような。昼休みの半分を行列に並んで過ごすという究極の謎。13−14時にすれば行列が緩和して生産性上がるのにね。
何が言いたいのかというと、採用活動の時期を縛っていたことで求人市場が混雑していたよね、と。
大企業と中小企業が同じタイミングでヨーイドン!なんてやって、中小企業に勝ち目がないのは誰の目から見ても明らかで、結果的に大企業で採用されなかったおこぼれを中小企業が採用する、といった構図。
これじゃあ経済的に真っ当な競争原理なんて働きようがないのです。
就職する側にしたってこれはバカみたいに大変。多くの企業が一気に動き出して、それを決められた期間中に見て歩いて決まらなかったら就職浪人ですからね。馬鹿げています。
「大学1年生で内定」も当たり前に
就活ルールが自由化されるということは、採用活動のターゲットを大学4年生に絞らなくてもよくなるということです。
今までのようにぼーっと3年間過ごして、4年生の1年間だけ就活、みたいなことしなくても、大学1年の時点から能動的に企業に自分をアピールできます。
個人個人で戦略を求められる、いい意味での競争原理が働きそうです。企業からしたら、人材確保のハードルが下がり、採用コストも下がり、採用活動にかかる手間も分散できていい感じです。
一方、求職者からしても就活への負担が1年間→4年間へと分散されるので、じっくり企業を選べていい感じです。
ただ、今までみたいに大学のほとんどを遊んで過ごす、みたいな自堕落なことやってられなくなりますけど、そんなことやってても本人含め、誰にもメリットが無いわけで。
多くの企業が適応するのには数年かかるかもしれませんが、全体から見るととてもいい動きだと思うので、どんどん浸透していけばいいですね。
そのうち「高校生のうちに内定」なんてことも一般的になるんじゃないかな。
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