・転職活動で内定出たけど、入社して大丈夫な会社かな?
・求人サイトにマイナス面は書いてないし、転職エージェントの言葉もイマイチ信用しきれない。「本当のところ」を知りたいけど、なかなか難しいよなぁ。
こんな人に向けた記事です。
筆者の僕は転職経験5回、元マイナビ社員、人事部経験8年です。
5回の転職のうち2回は大失敗しています。
理由は完全に「情報不足」です。
基本的に転職サイトと転職エージェントからは、ポジティブな情報しか得られません。
なぜなら、企業はお金を払っている立場だから。
この情報だけで判断してしまうと、入社後にガッカリすることになります。
先に結論を言うと、
良い情報・悪い情報をバランス良く得るためには第三者の意見に目を通すべきでして、企業クチコミサイトを見ればOKです。
記事を読むと、その会社のより正確な内部情報にアクセスできるようになり、本当に知りたい情報が得られるようになるはずです。
会社の評判を調べる前に知っておくべきこと3つ
情報に振り回されないために、2点理解しておきましょう。
- 情報量は企業規模と比例する
- ネガティブな情報が多い
- 情報源は多い方が信憑性が増す
ちょっと補足します。
情報量は企業規模と比例する
情報源がクチコミという性質上、企業規模が大きいほど情報が多くなります。
「企業規模が大きい=関わった人も多い」ということなので。
裏を返すと、社員規模100人以下の企業の場合はそもそも書き込みが少なく、参考にならない場合もあります。
ネガティブな情報が多い
クチコミサイトにアクセスする人の多くは転職者(転職希望者)なので、その会社に何かしら不満がある人の投稿が多くなる傾向があります。
つまり、「ネガティブな投稿が多い=悪い会社」と解釈すると判断を誤ります。
そもそも情報がネガティブ寄りだということを念頭に置きつつ、情報収集すべき。
とはいえ、求人サイトや転職エージェントからはネガティブな情報がほとんど得られないので、両者の意見を聞きつつバランスを取って判断すればOKです。
情報源は多い方が信憑性が増す
クチコミを調べるときの鉄則は、
「複数箇所から情報を得ること」です。
企業情報に限らず、何か商品を買うときも同じですよね。
企業クチコミサイトは複数併用するのが鉄則です。
企業クチコミサイト・転職エージェントからわかる会社の評判とは
次に、どんな情報が得られるかをサクッと見ていきましょう。
企業クチコミサイトから得られる情報
項目はかなり多く、以下のような情報があります。
- 評判
- 社風
- 現役社員・元社員のクチコミ
- 元社員の退職理由
- 年収分布
- 年代別平均年収
- 評価制度
- 残業時間
- 有給消化率
- 年間平均休日
- 面接、選考内容
こんな感じ。十分すぎますね。
ただし、クチコミサイトによって項目がある場合と無い場合があります。(これも併用すべき理由の1つです。)
補足:転職エージェントから得られる情報
以下の通り。
- 残業時間
- 社風
- 前任者の退職理由
- 有給消化率
- 年間平均休日
- 面接、選考内容
社員クチコミサイトより項目は少ないですが、リアルタイムの情報を得やすいです。
そして、この辺りのことは割と正直に教えてくれます。
なぜなら、クライアント企業との間で「入社○ヶ月以内で退職した場合、報酬の△%を返金する」みたいな、早期退職にペナルティが発生する契約になっているので。
注意:転職エージェントの情報はムラがある
- 双方の取引が始まったばかり→情報が薄い
- 担当者同士が仲が良く、付き合いも長い→情報が濃い
こんな感じ。人と人の間で情報が行き来しているので当たり前ですね。
また、そのエージェントの力量、コーディネーターの知識なんかによっても差が出ます。
どちらも完全無料で利用できる
クチコミサイトは会員獲得のための看板で「本体は転職サイト」という形態がほとんどで、企業から求人広告掲載料を徴収しています。
転職エージェントも同じく企業から報酬を受け取っています。
僕らが負担するものは何もないので、使わない理由はないです。
おすすめの企業クチコミサイト【3社比較】
重要なので繰り返しますが、情報源はなるべく分散すべきでして、理想は「クチコミサイト2つ以上 + 転職エージェント」みたいな感じです。
複数のクチコミサイトから情報を取るべき理由2つ
理由は単純です。
- その方が単純に情報やデータが多く取れるから。
- 加えて、クチコミサイトによって評価軸が違うのでより整合性が取れるから。
上記の通り。
同じ会社のクチコミでも、投稿者の在籍部署が違うだけで全く違う情報になったりします。情報の信憑性と整合性を高めるなら、情報の偏りはできる限り排除すべきです。
ぶっちゃけ面倒かもしれませんが、そのくらいやってようやく「信用に足る情報」になり得ます。
ここで中途半端に手を抜くと、そもそも情報収集する意味が薄れてしまいます。
企業クチコミサイトのスペック比較
2020年3月時点で公開されているスペックの比較が以下の表です。
サイト名 | 利用ユーザー | 投稿企業数 | 投稿クチコミ数 |
転職会議 | 700万人(登録) | 19.8万社 | 300万件 |
キャリコネ | 290万人(登録) | 62万社 | 100万件(※) |
OpenWorks | 1,800万人(年UU) | データなし | 910万件(※2) |
(年UU)=年間ユニークユーザー
※ 2014年時点のデータ
※2 評価スコアのみの投稿含む
公式で発表されてるデータを一覧にしています。
各社で出しているデータの単位が違ったり、数字が古かったりするのはご容赦ください。
キャリコネ
最初の1つとして選ぶなら「キャリコネ」がおすすめ。
なぜなら、投稿企業数が群を抜いていて中小企業の情報も見つけやすいから。国内企業の90%くらいは中小企業ですしね。
さらに、信憑性の担保が他のクチコミサイトより頭一つ抜きん出ています。
企業からの削除依頼に対する対応
地味にこれを明言しているのはキャリコネだけです。
「企業からの削除依頼は、その情報が不正確だと証明された場合のみ対応する」としています。
真性のブラック企業は、マイナスイメージになるような事実を書かれても削除する術がありません。
転職サイトとしても便利
キャリコネに登録すると、複数の大手転職サイトに任意で同時登録できる仕組みになっています。
転職サイトやエージェントはただでさえ数が多くて、1つ1つ登録して回るだけでかなりの手間なので、これは画期的です。
利用条件
- 在籍したことがある企業のクチコミ投稿
- またはキャリアシートの登録
上記どちらかをやれば利用できるようになっています。
信憑性の担保方法
- システムによる投稿内容のチェック
- 運営スタッフの目視による投稿内容のチェック
- 独自ガイドラインにより実在性が疑われる投稿は非表示
- 企業からの削除依頼は事実無根と証明できた時しか応じない
- 投稿は130文字以上、コピペ不可
- 企業の評価点数は独自アルゴリズムで算出
他の2サイトと同じ部分も多いですが、「企業を敵に回してでも情報の信憑性を守る」姿勢は頼もしさすら覚えます。
転職会議
というのも、最大手でありクチコミサイトの命である「投稿数」が最も多いからです。
利用条件
- 無料会員登録後、48時間は投稿見放題
- 在籍したことがある企業のクチコミを投稿するか、月額980円を支払うことで時間制限解除
無料会員登録だけだとお試し、本格的に使うならあなたもクチコミ投稿してね、という仕組みになっています。
信憑性の担保方法
- 全ての投稿内容をシステムでチェック
- 専任スタッフの目視による投稿内容のチェック
- 不正ユーザーの追跡とアカウント停止、投稿の削除
- 企業の評価点数は独自アルゴリズムで算出
監視システムがどの程度のものかは明記されていませんが、ここまでやっていれば十分かな、と思える体制です。
OpenWork(旧VORKERS)
特に20代の若手におすすめなのがopenworkです。
若手に特化した評価項目がある
他のクチコミサイトにはない「20代の成長環境」「人材の長期育成」という項目が設置されています。
実際の投稿でも「新人教育はどんな感じか」「研修制度があるのか、OJTなのか」といった話題が多く見られます。
「経営者への提言」が斬新
「投稿者から経営者に伝えたいこと」を書ける項目があります。
ぶっちゃけこの項目を見るだけでも、その会社の評判が図れるレベルです。
利用条件
- 会社評価レポートに回答する
- または転職サービスに登録する
- または月額1,000円を支払う
上記のいずれかですが、ぶっちゃけ月額料金を払うまでの価値は無いと思いますし、サイト側もそれを望んでいるわけではないはず。
信憑性の担保方法
- 運営スタッフの目視による投稿内容の審査
- 独自ガイドラインにより不適切と判断された投稿の削除
- 利用者による不適切な投稿の通報システムを導入
- 投稿は500文字以上、コピペ不可
- 企業の評価点数は独自アルゴリズムで算出
他の2サイトと大体同じです。
投稿に500文字縛りを入れているので内容は充実しそうですが、投稿する側としてはちょっと使いづらいかもしれません。
クチコミサイトの信憑性担保は結構ガチ
さっきも言いましたが、「転職サイト型のクチコミサイト」は、投稿内容の質を高めることにかなり力を入れています。
そう言い切れる理由は、
- クチコミの信憑性=サイトの信用度
- 事実と異なる投稿を放置=その企業からの信用失墜
上記の通りです。
絶妙なバランスですが、転職サイト型のクチコミサイトは信憑性を担保せざるを得ません。
とはいえ、過信は禁物
当たり前ですが、投稿内容の正確性、最新性、有益性などはクチコミサイトが保証できるものではありません。
なので、あくまで「参考情報の1つ」として見るべきです。
会社の評判を知った後の行動の変化
ここまでに解説した方法を使った結果、以下のような変化がありました。
高待遇でも内定辞退できた
冒頭でも書きましたが、僕はこれで一度大失敗してます。
この失敗があったからこそ、この記事に書いた方法で徹底的に情報を集めるようになったんですよね。
当時、企業クチコミサイトで見た「退職者が多すぎる上に評判が悪いから、待遇を良くしないと応募すら集まらない」という投稿が決定打になり、その会社は無事辞退することができました。
言うまでもなく、他の投稿でも評判はボロボロでした。
転職を決断できた
「なんかこの会社様子おかしい気がする…」と思っていた時に、あちこちから情報を取ることで「ああ、やっぱりそうか」と確信が持てました。
これによって「辞めるべきか続けるべきか」という悩みに自信を持って終止符を打つことができました。
「いる価値がない」とハッキリわかった会社に、惰性で居続けるのは時間の無駄です。
企業クチコミサイトを見てから入社したら「入社後ギャップ」なんてなかった
最後にもう一度、この記事の要点をまとめますね。
- 信憑性は自分の工夫で担保できる
→偏りをなくすため情報源は分散する
→理想は「クチコミサイト2つ以上+エージェント」 - おすすめ企業クチコミサイト3つ
→「転職会議」:最大手、最初の1つに
→「キャリコネ」:信憑性No.1、転職サイト横断が可能
→「openWork」:特に20代の若手におすすめ
ということで、この記事の内容を実践すればその会社のより正確な内部情報にアクセスできるようになり、本当に知りたい情報が得られるようになります。
実際に僕はこの記事のやり方をするようになってから、入社ギャップは一度もありません。
「本当のところがわからない」から悩むのであって、ある程度実情がわかってしまえば判断するのは割と楽勝です。
この記事があなたの役に立てたら嬉しいです。
おまけ:おすすめの転職エージェント
ここまでに解説した通り、社員クチコミサイトだけでは不完全なので、転職エージェントからも情報を取りましょう、という話でした。
じゃあ「どこの転職エージェントがいいの?」という話もあると思うので、一応リンクを貼っておきます。
>>4回の転職でわかった!おすすめ転職サイトとエージェント活用法
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