・ソーシャルレンディング業者「クラウドバンク」ってぶっちゃけどうなの?
・クラウドバンクのメリット、デメリット、評判を知りたい
こんな人に向けた記事です。
筆者の僕は2012年から資産運用を始め、300万円だった資産は現在5,000万円を超えている現役の投資家です。(2020年7月時点)
本記事では、ソーシャルレンディング会社大手のクラウドバンクについて解説します。
なお、「ソーシャルレンディングってなに?」という方は以下の記事をどうぞ。
>>「ソーシャルレンディング」とは?|初心者でもプロと同じ投資成績
ということで、早速見ていきましょう。
簡単解説:クラウドバンクの特徴とメリット7つ
特徴とメリットは以下の7つです。
- 平均利回り:7.09%(2020年3月までの3年間)
- 最低投資額:1万円〜
- 運用期間:3ヶ月〜18ヶ月くらい
- 投資後はほったらかしでOK
- リスク対策が厳重
- 回収率100%、貸し倒れなし
- 匿名化解除に対応
特徴①:平均利回り7.09%
※上記は2020年3月までの3年間の実績値です。(年率・税引前)
クラウドバンクで掲載中のファンドは目標利回り5〜7%が中心で、投資の利回りとしてはなかなか高い部類です。
参考:他の利回りと比較
- 銀行預金:0.001%
- 日本国債10年:0.03%
- つみたてNISA:1〜3%
- 不動産投資:5〜7%くらい
利回りは経済環境でわりと変動しますが、大体このくらいの基準です。
参考:他の定番ソーシャルレンディングと比較
以下3つは、クラウドバンクと並ぶソーシャルレンディングの有名所です。
- funds(ファンズ):3〜6%前後、日本初のソシャレンのプラットフォーム
- CREAL(クリアル): 5%前後、不動産投資のクラウドファンディング
- クラウドクレジット:5〜10%、海外投資特化
見てわかる通り、ソーシャルレンディング自体が高利回りですね。
特徴②:最低投資額1万円〜
最低投資額は1万円から。
なので、まとまった資金がない人や「試しに投資してみたい」という人でも気軽に投資できますよね。
注意:投資額1万円の利益は微々たるものです
あくまで「1万円からでも投資できる」というだけで、利益を目的とするなら微妙です。
なぜなら、当たり前ですが利益は投資額で大きく変わるからです。
仮に利回り5%とすると、以下のようになります。
投資額 | 償還金額 | 利益 |
10,000円 | 10,500円 | 500円 |
100,000円 | 105,000円 | 5,000円 |
1,000,000円 | 1,050,000円 | 50,000円 |
こんな感じですね。
少額投資は「投資経験を積む」「投資で利益を出す原体験をする」ということを目的にすべきです。
特徴③:運用期間は3〜18ヶ月くらい
ソーシャルレンディングは投資する前から利回りと運用期間がわかっています。
つまり、いつ頃、どのくらいの利益が入ってくるか大体読めるということで、これはメリットかなと思います。
たとえば株やFXなんかだと、利益が欲しい時に利確できるとは限りませんし、欲しいと思っている利益まで値が動くとも限りませんので。
特徴④:投資後はほったらかしでOK
実際には以下のような流れです。
- 募集中のファンドから投資先を選ぶ
- 投資額を決めて入金する
- 償還を待つ
これだけです。
これも株やFXだと日々の値動きを見たり、売買のタイミングを図ったりといった技術介入がありますが、ソーシャルレンディングには一切ありません。
まさに「自分ではなくお金に働いてもらう」という感じですね。
特徴⑤:リスク対策が厳重
実はここが最重要だったりします。
ソーシャルレンディング会社の審査がガバガバだと、ハイリスクなファンドも選択肢に入ってしまうし、初心者では見分けられませんので。
クラウドバンクのリスク対策
- 申込み企業の財務状況、資金使途の妥当性を審査
- 申込み企業が提供する担保の価値についても厳重に調査
- 申込み企業の支払い能力が微妙な場合は、融資額以上の担保を設定
- 申込み企業の代表者を連帯保証人にする
上記の通り割と厳重で、これらの審査を通過した企業だけがファンド募集の対象になります。
クラウドバンクが融資先をフィルターにかけているので、あなたに特別な知識や経験が無くても一定の安全性が担保される、という構図です。
だからといっていつまでも他人任せはダメですよ。
投資で安定的に利益を出したかったら、経験を積みながら自分で見分ける目を養うべき。
特徴⑥:回収率100%、貸し倒れなし
※上記は2020年7月時点
クラウドバンクは、投資の常套リスクである「元本割れ」、ソーシャルレンディング最大のリスクである「貸し倒れ」を起こしたことがありません。
「投資したお金が減る(無くなる)かもしれない」という一番の不安を払拭するのに、これ以上の好材料は無いかなと思います。
ただし、過去に遅延は起こしたことアリ
2015年5月に一度だけ、最大4ヶ月の償還遅延を起こしたことがありますが、元本割れせずに利息付きで償還されています。
膨大なファンドを運営している中で遅延1回というのは逆に優秀かなと思います。
余談ですが、僕はソーシャルレンディング以外にも幅広く分散投資をしています。
世界的に見るとこんなにキッチリしているのは日本くらいでして、海外は考えられないくらいルーズで銀行すら遅延とか日常茶飯事ですからね。笑
特徴⑦:匿名化解除に対応
ちょっとマニアックな話なので、「匿名化」について補足しておきますね。
これまでのソーシャルレンディングは金融庁が定める「借り手の保護」によって、投資先が匿名化されていていました。
つまり、投資先の名前、住所などが一切わからなかったわけですね。
ソーシャルレンディング黎明期に不祥事が続いたことで、2019年3月に金融庁から匿名化解除のOKが出たことで、投資先の情報が開示できるようになりました。
クラウドバンクは匿名化解除に対応
ということで、対応はソーシャルレンディング会社によってまちまちですが、クラウドバンクは開示するようになりました。
以下の通り。
ドヤって画像出した割に、ほぼ真っ黒でスイマセン…!
上記はクラウドバンク登録者限定の情報でして、登録すれば誰でも「会員限定情報」タブから閲覧できます。
>>「クラウドバンク」公式サイト
※登録も維持費も無料です。
会員限定情報は「担保情報」まで丸見えです
小さくて見づらいかもですが、担保物件の住所や評価額まで掲載されていて軽くビビります。
とはいえ、投資する価値はあるか?貸し倒れのリスクは低いか?を判断するにはめちゃくちゃ強力な情報ですよね。
簡単解説:クラウドバンクの注意点とデメリット5つ
注意点とデメリットは以下の5つです。
- 投資先の情報が非公開のファンドもある
- 人気のファンドは競争率が高い
- 運用中はお金を動かせない
- 早期償還される場合がある
- 元本保証ではない
注意点①:投資先の情報が非公開のファンドもある
「匿名化解除に対応している」と書きましたが、全ファンドではありません。
とはいえ、匿名のファンドは融資の応募も明らかに少ないですし、初心者はあえてリスキーな案件に投資する理由も無いので、公開されているファンドを選べばOKです。
注意点②:人気のファンドは競争率が高い
クラウドファンディング形式なので、募集金額に到達したら締め切りです。
この場合はどうにもならないので、縁がなかったと思って他のファンドを探しましょう。
クラウドバンク全体としては案件数が多く、常に投資先がある状態なので心配は無用です。
注意点③:運用中はお金を動かせない
メリットのところでも書きましたが、3〜18ヶ月の運用期間中はお金の出し入れができません。
なぜなら、融資先の企業は集まったお金で何らかの事業を継続中だからです。
「急遽お金が必要になったから決済したい」とかできませんので、余剰資金を運用しましょう。
注意点④:早期償還される場合がある
満期を待たずに早期償還されて、目標利回りを下回るケースがあります。
- 12ヶ月満期で利回り5%
- 満期を待たずに6ヶ月で早期償還、利回り2%
上記のような感じ。
とはいえ、クラウドバンクは回収率100%を維持しているので、償還された資金でまた別のファンドに投資すればいいだけかなと思います。
注意点⑤:元本保証ではない
2020年7月現在で回収率100%ではありますが、元本が保証されているわけではありません。
「投資先企業の経営が急激に悪化して回収不能になる」という可能性はあって、この先も回収率100%である保証はありません。
こういった事情があるので、匿名解除されているファンドから担保などを確認しておいた方がいいよ、という話です。
担保が強ければ最悪の事態は回避しやすくなるので。
ソーシャルレンディング投資には様々なリスクがあり、会社側と自分たち双方でそのリスクを下げる努力が必要です。
以下の記事でソーシャルレンディング投資のリスクと対策の仕方をまとめたので、あわせてどうぞ。
>> ソーシャルレンディング投資のリスク9つ【リスクヘッジも解説】
初心者向け:クラウドバンクの投資で失敗しないためのリスクヘッジ
以下ではリスクヘッジの方法を3つ紹介しておきます。
逆に、失敗するケースはこれらのリスクヘッジをしなかった場合がほとんどです。
- 余剰資金で投資する
- 1つのファンドに全ツッパしない
- クラウドバンクだけに投資しない
リスクヘッジ①:余剰資金で投資する
クラウドバンクの回収率100%、貸し倒れ件数0というのは投資の世界では極稀なくらい優秀な実績です。
とはいえ、万が一損失が発生した場合は誰も肩代わりはしてくれません。
金銭的リスクは全て投資家サイドが負うことになるので、必ず「無くなっても死なないお金」で投資しましょう。
必ず、ですよ。
リスクヘッジ②:1つのファンドに全ツッパしない
「全ツッパ=全額投資」です。
全ての資金を1つのファンドに投資して、万が一貸し倒れが発生したら…その時点で投資自体から退場になってしまいます。
ファンドは山ほどあるので、最低でも3つくらいに分散投資すべき。
リスクヘッジ③:クラウドバンクだけに投資しない
もう少し視野を広げてみると、すべての資金をクラウドバンク内で運用するのもリスキーです。
万が一クラウドバンク自体が破綻したらオワコンになってしまいますので。
分散投資の理想は、「全く違うものに平行して投資すること」です。
目安として、1か所に投資するのは多くても全資金の20〜30%程度がいいかなと思います。
…これだけしつこく言っても全ツッパで失敗して「やっぱり投資はコワイ…地道に働くのが一番だ…」という謎の思想に至る人が一定数います。
悪いことは言わないので、ちゃんと分散しましょう。
重要:最大のリスクは「資金の一極集中」です
なんとなくお分かりいただけたかと思いますが、投資では「一ヶ所にお金を集める」という行為そのものがリスクです。(銀行預金も同じですよ)
クラウドバンク内でも分散、クラウドバンク外にも分散しておくことで、このリスクは最小限にすることができますよ。
上記3つのリスクヘッジは投資全体に言えることでして、基本中の基本です。
もし「へー!そうなんだ!」という感じであれば、以下の記事は必ずチェックしておきましょう。投資での失敗を未然に防げるようになります。
>> 投資初心者は何から始めるべき?→まずはサクッと基礎を勉強すべき
ちょっとだけ宣伝です
もっと体系的に投資の基礎を学びたい方は以下の有料noteもあります。
飲み会1回分以下の価格ですが、飲み会より有益なはず。飲みに行くのを1回我慢しつつ、ポチッとどうぞ。
クラウドバンクの投資でよくある疑問
以下はよくある疑問3つとその回答です。
疑問①:全部のファンドが1万円から投資できるの?
答えはNOです。
1万円から投資できるものが多いですが、中には別途設定しているファンドもあるので、投資する前にチェックしておきましょう。
疑問②:手数料はかかる?
結論、かかりません。この手のサービスで手数料無料は神ですね。
クラウドバンク側は手数料無料ですが、銀行からクラウドバンクに送金する時の銀行側の手数料はかかります。
疑問③:利益が出た場合の税金ってどうなるの?
所得が20万円を超えたら課税されます。
- 所得=利益−経費
- この所得は他の副業なども含みます
- 副業所得10万+ソシャレン所得10万 ←この場合課税対象です
詳しくは以下の記事でも解説しています。
>>【副業の税金】確定申告はいくらから?一瞬で手続できる方法も解説
疑問④:他のソーシャルレンディング会社はどうなの?
各ソーシャルレンディング会社に特色があり、それぞれ実績が付いてきて業界内でのポジションが明確になってきました。
数あるソーシャルレンディング会社の中で特に人気の5社を以下の記事で比較しつつ解説しましたので、あわせてどうぞ。
>> おすすめソーシャルレンディング5選|現役投資家が徹底比較してみた
簡単:クラウドバンクの始め方4ステップ
特に難しいことはなく、簡単です。
- 公式サイトにアクセス
- 口座開設する
- 入金する
- 投資するファンドを選ぶ
インターフェースがわかりやすいのでまず迷うことは無いと思いますが、ちょっとだけ補足しておきます。
口座開設する
口座開設には「本人確認書類」「マイナンバー」を画像でアップロードする必要があるので、手元に用意しておくとスムーズですよ。
審査が通ると2〜3日くらいで審査完了の書面が届きます。
>>「クラウドバンク」公式サイト
※利用も口座維持も無料、口座開設は5分くらいで終わります。
投資するファンドを選ぶ
ファンドは以下の感じで一覧表示されています。
この画面ですでに目標利回りや運用期間、募集状況がひと目で分かります。
気になるファンドをタップ(クリック)すると、そのファンドの詳細画面に切り替わります。
「この商品に投資する」を選択して、投資する金額を入力するだけです。
投資の知識ゼロでも全く迷うことなく投資がスタートできます。
基本情報:クラウドバンクとは?
名称 | クラウドバンク |
運営会社名 | 日本クラウド証券株式会社 |
所在地 | 東京都港区六本木7丁目15−7 新六本木ビル6F |
資本金 | 100,000,000円 (平成31年3月31日現在) |
設立 | 2002年2月 |
登録番号 | 第一種・第二種金融商品取引業:関東財務局長(金商)第115号 |
公式サイト | https://crowdbank.jp/ |
サービス開始 | 2013年12月 |
平均利回り | 7.09%(2020年3月までの3年間の平均実績) |
最低投資額 | 10,000円〜 |
目安運用期間 | 3ヶ月〜18ヶ月前後 |
応募・実行総額 | 973億円超(2020年7月時点) |
地図 |
余談:一時期TVCMも流れてました
女優の成海璃子さんが出演していましたね。
お住まいの地域によっては見覚えがあるかもです。
ソーシャルレンディング投資をするならクラウドバンクは必須
最後にもう一度要点をまとめます。
- 平均利回りは高めの7%でありながら、ローリスク
- 投資した後はほったらかしでOK
- 最低投資金額は1万円から、初心者やお試し運用も可能
- 元本回収率100%、貸し倒れなし(2020年7月時点)
- 無料口座開設はこちらから(5分で完了、利用も維持も無料)
投資の王道リスク「お金が減ったらどうしよう」「お金が無くなったらどうしよう」が一度も起きたことがない、というのはマジで神ですね。
とはいえ、行動しないことには1円も稼げませんので、まずはサクッと口座開設してファンドを眺めてみましょう。
そして1万円からでもいいので実際に投資してみて、「投資でお金が増える」という体験をしてみると、いっぱしの投資家になった気分になれます。
お金を上手に働かせることができるようになると、圧倒的に人生の難易度が下がりますので、このスキルは早めに身に付けておくといいですよ。
ソーシャルレンディング投資の基礎知識
以下の記事もお読みいただくとソーシャルレンディング投資に必要なことはすべて理解できると思いますので、学びつつコンスタントに稼ぎましょう。
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