・投資型クラウドファンディングのメリット・デメリットを知りたい
・投資型クラウドファンディングって稼げるの?
・投資型クラウドファンディングで稼ぐコツがあったら知りたい
こんな人に向けた記事です。
元々は寄付のイメージが強いクラウドファンディングですが、「みんなでお金を出し合う」という特徴が投資にも応用されています。
中には1万円から不動産投資できるものなんかもあって、手軽で新しい投資先として注目されています。
ということで本記事では、「投資型クラウドファンディングの概要、メリット・デメリット、特に人気のサイト」を解説します。
基礎知識:投資型クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングは多岐に渡るので、まずは「投資型クラウドファンディング」とは何かを理解しましょう。
クラウドファンディングの3分類
クラウドファンディング以下のように分類されています。
- 寄付型(非投資)
- 購入型(非投資)
- 投資型
→ 融資型(=ソーシャルレンディング)
→ ファンド型
→ 株式型
→ 不動産型
メディアで取り上げられるのが主に「寄付型」だったので、そのイメージが強いかなと思います。
購入型クラウドファンディングの見返りは「現金以外の特典」
過去にはじめしゃちょーが100万円企画で「動物園に亀の池を建造する」というクラファンに参加していましたが、これが「購入型」ですね。
このクラファンの特典は「集まった資金で作られた池の命名権」でした。
本記事ではもう一つの「投資型」にフォーカスして解説します。
繰り返しになりますが、「投資型クラウドファンディング」も以下の4つに分類されます。
- 融資型
- ファンド型
- 株式型
- 不動産投資型
融資型
融資型は別名「ソーシャルレンディング」と呼ばれていて、「お金を借りたい企業」と「お金を貸したい(投資したい)個人」をマッチングするものです。
銀行融資の個人版と考えるとイメージしやすいかも。
融資型の投資の流れ
- ソーシャルレンディングサイトに登録
- プロジェクトやファンドに融資
- 満期になったら「融資金の返済+利息」を受け取る
上記の通り。利息部分がリターンとなり、高利回りなものは10%を超えます。
なお、ソーシャルレンディングについては以下でまとめているので、合わせてどうぞ。
ファンド型
融資型と似ていますが、以下のような違いがあります。
- 融資型:集めたお金を直接企業に投資
- ファンド型:集めたお金をファンドに集約して、企業やプロジェクトに投資
ファンド型の方が1段階工数が多くなりますが、ファンドを経由することで複数の企業やプロジェクトに投資することが可能になります。
リターンは投資先の売上などで変動し、出資額に応じた配当金やサービスを受け取ります。
株式型
株式型は「みんなで株式を買う」という感じですが、最大の特徴は「未上場企業の非公開株」であるということです。
リターンは以下の3パターン。
- 業績に基づいた配当
- 将来のIPO(新規上場)
- M&Aによる売却益
「将来業績が伸びたり、上場したら大きなリターンがある」という感じなので、属性はハイリスク・ハイリターンに分類されるかなと思います。
不動産投資型
不動産投資型は、最低1万円から不動産投資ができるという新しめの投資手法です。
リターンには以下のようなバリエーションがあります。
- 家賃収入
- 売却益
- 業績に応じた分配金
「みんなでお金を出し合って共同大家さんになる」みたいなイメージですね。
興味はあっても敷居が高くなかなかできなかった不動産投資が一気に身近なものになりました。
なお、不動産投資型クラウドファンディングについては以下の記事で解説しています。
>> 不動産投資型クラウドファンディング3社比較|1万円から大家さん
ということでちょっと前置きが長くなってしまいましたが、投資型クラウドファンディングが何か?という部分は伝わったかなと思います。
以降では投資対象としてのメリット・デメリットを見ていきましょう。
投資型クラウドファンディングのメリット5つ
- 少額から参入できる
- 投資知識や経験がなくてもOK
- 運用の手間がほぼない
- 3〜10%のミドルリターン
- 社会貢献しつつ稼げる
メリット①:少額から参入できる
ほとんどの投資型クラウドファンディングで、最低投資額は1万円に設定されています。
ただし何でも1万円から投資可能とういうわけではなく、各プラットフォームや案件によって個別で設定されている感じです。
資格すらなかった投資に参入できる
一般的な株式投資や不動産投資だと数十万〜数千万円という膨大な資金が必要です。
が、クラウドファンディングならたった数万円からこれらの市場に参入できるというのは大きなメリットかなと。
- 学生がバイト代で不動産投資する
- 主婦がパート代で海外プロジェクトに投資する
上記のような感じで、今までは考えられなかったような投資が手軽にできます。
メリット②:投資知識や経験がなくてもOK
投資型クラウドファンディングの多くは「値動き」という概念がありません。
- 投資する
- 投資期間終了を待つ
- 利益が振り込まれる
上記のような感じなので、ぶっちゃけ知識や経験がほぼゼロでも利益を出すことが可能。
とはいえ、さすがに完全初心者のまま投資を続けて利益を出し続けられるほど甘くはないので、少額投資して稼ぎつつ学ぶのがおすすめ。
参考:投資初心者は何から始めるべき?→まずはサクッと基礎を勉強すべき
メリット③:運用の手間がほぼない
これも上記の通り。
ファンドを選んで入金したらあとは勝手にやってくれるので、投資した後はあなたがやることはほとんどありません。
学校で授業を受けている間、会社で仕事をしている間、家事育児をしている間に、お金が働いてくれます。
メリット④:3〜10%のミドルリターン
ざっくりですが、往年の投資手法の利回りは以下の通り。
- 銀行預金:0.001%
- 日本国債10年:0.03%
- つみたてNISA:1〜3%
- 不動産投資(自己所有):5〜7%くらい
比較すると投資型クラウドファンディングの利回りが高水準なのがわかりますね。
メリット⑤:社会貢献しつつ、稼げる
案件にもよりますが、クラウドファンディングは社会性の高いプロジェクトが多いのも特徴です。
- 人々の生活を便利にする新製品の開発プロジェクト
- 復興支援プロジェクト
- 発展途上国の生活水準を向上させるプロジェクト
一例ですが、上記の通り。
お金稼ぎは「人の役に立つ」こと
僕が思うに、「人の役に立つことで対価としてお金が入ってくる」というのがお金のルールなので、本来の投資はこうあるべきと思っています。
FXや株式の短期売買などを否定はしませんが、意義が無い投資はただのマネーゲームになりやすく、「何やってるんだろう…」と虚しくなることが少なくありませんので。
投資型クラウドファンディングのデメリット4つ
- 元本割れ・貸し倒れリスク
- 投資期間中は資金がロックされる
- 人気商品は競争になりがち
- 株式型は流動性・換金性がかなり悪い
デメリット①:元本割れ・貸し倒れリスク
投資型クラウドファンディングのリスクは割と高めで、ミドルリスク・ミドルリターンという感じです。中でも株式型はハイリスク・ハイリターン寄り。
とはいえ、プラットフォームや案件によってリスクの幅は広く、自分でもこのリスクは対策可能です。
投資型クラウドファンディングのリスク対策例
- 投資金額を少なくする
- 元本割れや貸し倒れが少ないプラットフォームを選ぶ
- 担保がしっかりしたファンドを選ぶ
たとえば上記のような感じですね。
この項の最後でもう少し掘り下げます。
デメリット②:投資期間中は資金がロックされる
投資型クラウドファンディングは集まった資金で事業やプロジェクトを推進していくので、基本的に途中解約や引き出しはできません。
ロックされても困らないお金を投資しつつ、他に良い案件が見つかった時にも動けるように資金を残しておくのがいいと思います。
デメリット③:人気商品は競争になりがち
スキルも知識もいらない敷居の低さもあって、注目されている企業の新規事業や、高利回りの案件はクリック合戦であっという間に募集終了になります。
この場合はどうにもならないので、縁がなかったと思って他のファンドを探しましょう。
抽選方式のプラットフォームを選ぶのもあり
不動産投資型のRimple(リンプル)などは抽選方式なので、募集期間内に応募しておけば当選のチャンスがあります。
とはいえ、抽選方式は仮に1番乗りであっても落選する可能性があるので、一長一短という感じです。
デメリット④:株式型は流動性・換金性がかなり悪い
繰り返しになりますが、株式型のキャッシュポイントは以下の3パターンです。
- 株式が上場して売却
- 業績に基づく分配金
- M&Aによる売却益
裏を返せば、「業績が伸びず、上場せず、会社の買い手も見つからない」という状態になると大損ということです。
共同購入した株式は、買った時点では未上場なので売却もできません。
事業が軌道に乗って新規上場すれば、IPO(新規上場株)扱いになるので値上がりが期待できるし売却もできるようになります。
つまり「株式を買う→売却する→他の商品に再投資する」ということができないので、資金の流動性がかなり悪いということです。
特有のリスクも把握して対策しよう
投資型クラウドファンディングは全て、事業主と投資したい個人をマッチングさせるプラットフォームが介在します。
この形式の投資手法には以下のような特有のリスクがあります。
- 運営会社のリスク
- 融資先の業績リスク
- 融資先がわからないリスク
- 倒産時の法的リスク
- 担保リスク
- 資金ロックのリスク
- 社会情勢リスク
- 為替リスク
- 天災リスク
上記には過去に実例がないものも含まれていますが、リスクとして想定すべき。
以下の記事でこれらのリスクの詳細と対策方法を解説しました。理解しておくとプラットフォーム型の投資リスクはかなり下げられるようになるはず。
>> ソーシャルレンディング投資のリスク9つ【リスクヘッジも解説】
「リスクが多い=やめておこう」ではない
上記を見て「うわっ…リスクだらけやん…危なそうだからやめておこう…」と判断するようじゃダメです。
投資において「リスクがわかる」ということは「対策できる=リスクを減らせる」ということですので。
投資初心者かそうでないかは、この辺りをしっかり学ぶ努力をしたかどうかの差かなと思っており、「学ぶ」ということに能力差は関係ありません。
投資型クラウドファンディングサービス5つ
投資型クラウドファンディングを扱う人気のプラットフォームをサクッと書いておきます。
ここで詳細まで解説すると長くなってしまうので、ざっくり特徴だけ箇条書きしつつ、掘り下げ記事のリンクを貼っておきます。
CREAL(クリアル)
- 不動産型
- 予定利回り:3〜6%
- 最低投資額:1万円〜
- 運用実績国内No.1(2020年7月現在)
- 元本回収率100%
- 投資先不動産のジャンルが豊富
- 損失が出た場合の一部保証がある(優先劣後方式を採用)
※数字は2020年7月時点
FANTAS Funding(ファンタスファンディング)
- 不動産型
- 予定利回り:1〜8%
- 最低投資額:1万円〜
- 投資対象のバリエーションが豊富
- 「空き家問題」解決に向けた社会性の高い案件も
- 損失が出た場合の一部保証がある(優先劣後方式を採用)
>>「FANTAS Funding(ファンタスファンディング)」公式サイト
Rimple(リンプル)
- 不動産型
- 予定利回り:4〜5%前後
- 運用期間:6ヶ月前後
- 最低投資額:1万円〜
- 東証一部上場企業プロパティエージェントが運営
- 投資対象は東京23区の投資用マンションがメイン
- 損失が出た場合の一部保証がある(優先劣後方式を採用)
- ポイント投資ができる
※数字は2020年7月時点
詳細記事:Rimple(リンプル)とは?評判や特徴【少額不動産投資】
FUNDINNO(ファンディーノ)
- 株式型
- 最低投資額:10万円〜
- 応募企業の審査が厳正
- 投資先企業のサポートも実施
- エンジェル税制の適用を受けられる場合あり
クラウドクレジット
- ファンド型
- 予定利回り:5〜12%
- 最低投資額:1万円〜
- 運用期間:7ヶ月〜66ヶ月
- ファンド実績は300億円以上、貸し倒れなし
- 伊藤忠はじめ、国内大手が出資
- 社会的意義の大きい海外案件がメイン
- 投資経験に応じた無料セミナーあり
※数字は2020年7月時点
詳細記事:クラウドクレジットとは?評判や特徴をレビュー【インパクト投資】
投資型クラウドファンディングまとめ
最後にもう一度要点をまとめます。
ということで、投資型クラウドファンディングのメリット・デメリットでした。
技術介入がほとんどなくハードルは低い投資手法ですが、とはいえ行動しないことには1円も稼げませんので、まずはサクッと登録しつつファンドを眺めてみましょう。
そして1万円からでもいいので実際に投資してみて、「投資でお金が増える」という体験をしてみると、いっぱしの投資家になった気分になれます。
お金を上手に働かせることができるようになると、圧倒的に人生の難易度が下がりますので、このスキルは早めに身に付けておくといいですよ。
ソーシャルレンディング投資の基礎知識
記事内でもお伝えした通り、投資型クラウドファンディングとソーシャルレンディング投資はよく似ています。
以下はソーシャルレンディングの記事ですが、合わせてお読みいただくと必要なことはすべて理解できると思いますので、学びつつコンスタントに稼ぎましょう。
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