Facebook社が自社製の仮想通貨を発行、世界中の注目が集まってますな!
通貨名は「Libra」、「天秤」という意味のこの通貨、早速特徴をまとめておきます。
「Libra」の特徴
- 価格は一定(法定通貨に近い感じ)
- スマートコントラクトが実装可能(イーサリアム、EOSと競合)
- Facebookアカウントがそのままウォレットに
- 将来的に世界の基軸通貨になる可能性も?
ステーブルコイン・・・だと・・・!(後述します)
仮想通貨が通貨として普及する礎になる?
個人的にはウォレット周りの作りが特に注目ポイントですねー。
既存の仮想通貨ってまだまだインフラが整ってなくて、「通貨を買う」「ウォレットを作って買った通貨を保管する」「ウォレットから決済する」という、ただ通貨として使うにはあまりにも工数が多すぎて複雑なんですよ。
これでは法定通貨の代わりなんてまだ当分無理です。
「仮想通貨で決済したいのに、そこに辿り着く前に挫折する人がほとんど」と言っても過言じゃありません。
が!
Facebookアカウントがそのままウォレットになるということは、ハードルとなっている複雑すぎる工程をスパッと取り除く可能性が高いということ。
単純に使いやすくなればユーザーは爆発的に増えますからね。
既存通貨との関係性
分散性という面ではETH(イーサリアム)には劣るようですが、競合関係になります。
ETHに比べるとFacebookの方が遥かに知名度もユーザーも多くて、ウォレットなどの煩わしさまで無いとなると、かなりのシェアを取っていくでしょうね。
既存の仮想通貨を使う上では必須知識の、ウォレットだの秘密鍵だのガスリミットだの、一般人には複雑過ぎてわかるはずがありませんからねぇ・・・。
最初から20億人以上の見込み客(Facebook世界ユーザー)がいる、ウォレット作成などの煩わしさが無いというだけでも、メガトン級のアドバンテージだと思います。
で、値上がりはするの?
特徴にも書いた通り、「Libra」は「ステーブルコイン(=ペッグ通貨)」の一種で価格は一定、つまり値上がりもしません。
ただし。
「Libra Investment Token(LIT)」というトークンが発行されるようで、こっちは値動きがあるっぽいです。今のところ用途などの細かいところは不明。
なので、もし投資対象として検討するならこっちですが、これまでの所謂「草コイン」のように、聞いたこともないような会社が発行するものではありません。
Facebookという世界的大御所企業が発行元となると、日本の、しかもアマチュア個人投資家のところまで購買機会が巡ってくるかというと・・・多分難しいでしょう。
世界には想像を遥かに絶するくらいお金を出せる人や組織がごまんとありますから、わざわざ弱小個人投資家に出資してもらう理由がありませんからね。
もしもこの「LIT」が(早い段階で)個人でも買えるとなれば、これは面白いんですけどねぇ。
有識者は批判的、冷ややかな反応多め
Facebookの仮想通貨リブラのホワイトペーパー読んだ。国境のないグローバルな通貨と金融インフラがミッション。ボラの問題は裏付けとなる準備金を用意する模様。とうか準備金でボラを抑えるなら法定通貨でスムーズに決算できるようにした方がいいのでは?ワクワク感はゼロ。誰も使わず消えそう
— 澤亜澄🇺🇸Sawa Azumi (@SawaAzumi) June 18, 2019
ステーブルだから投機としてはおもしろみも無いし、FBや連携企業ががっつりリードするのかとおもったら、そうでもなくて、単に、関与はするけど、独立したチェーンですからみんなでユースケースみつけてね、よろしくみたいな感じにいまのところ聞こえる。
— ビッグストーン ⚡️⚡️ Bigstone (@bigstonebtc) June 18, 2019
などなど。
何をおいてもステーブルコインであることがわかっているので、投資対象として除外となれば、興味は薄いでしょうね。
特に日本では仮想通貨の決済なんてまだまだ全然実用レベルじゃないので、ただの利ざや取りの投資対象としか見ていない人が大半でしょうから。
一方で肯定的な意見もチラホラ
僕もこっち派ですが、「有識者が袋叩きにしてるからこそ、ワンチャンあるんじゃね?」と思っています。
「人の行く裏に道あり花の山」とは投資の古くからの格言ですからね。
ShapeShiftのCEOも肯定的な様子。
7/ Next, Libra made the (great) decision to NOT back itself solely with USD. This has profound implications. Libra can arguably become a medium-term replacement to any single government fiat currency. Libra is, arguably, superior/above the US Government dollar.
— Erik Voorhees (@ErikVoorhees) June 18, 2019
ちなみに母国アメリカでは、開発中止を要求する動きもあるようで、まだまだ一波乱ありそうな雰囲気。
米金融サービス委員会理事、Facebookの仮想通貨開発の一時中止を要求https://t.co/xYfu7ob0Pq
米国会下院の金融サービス委員会理事が、フェイスブックが開発を手がける「仮想通貨リブラ」の一時開発中止を要求。国家や国民におけるリスクを懸念、国会や規制当局の調査を行う必要があると主張した。
— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) June 19, 2019
結局、決済通貨としては使えるの?
しつこいようですがLibraはステーブルコインなので、役割としては法定通貨に近い仮想通貨ということになるわけですが、多分日本ではすぐには使えません。
というのも、世界的に見て日本の仮想通貨規制は厳しすぎるんですよ。
世界規模で見ると日本はまだまだ経済大国なので、日本のシェアは取りたいところでしょうが、日本は仮想通貨の税制面も控えめに言ってもウ○コです。
どう○ンコかというと、今の日本では仮想通貨の所得はすべて雑所得で課税対象ですから、決済するたびに為替差益が全部課税対象になるわけです。
とてもじゃないですが法定通貨のようになんて使えたもんじゃありません。
使う度に消費税以外に関税取られるようなもんですからね。
日本はこんなインフラなので、現行の法制度ではLibraを受け入れるハコがまったく追いついていないんですよ。
5Gといい、GoogleのSTADIAといい、ガラパゴス王国日本はまたグローバル市場から取り残されていく未来が見えます・・・。
ということで、本日時点で確認できる情報まとめでした。
グローバル的には超絶ビッグニュースであることは間違いないので、今後の動向にも注目ですね。
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