・転職会議ってなに?
・転職会議の情報ってどのくらい信用できるの?
・登録方法や退会方法を知りたいな
こんな人に向けた記事です。
筆者の僕は転職経験5回、8年の人事部経験、元マイナビ社員です。「求職者」「仲介業者」「企業の採用担当」すべての立場を経験している人はかなり少ないはず。
転職会議の内容は信用できるのか?みたいな記事をよく見かけますが、別の方法で信憑性は担保できるので、あまり気にする必要はないです。
とはいえ、「どんな人がどんな状況で書いているか?」という性質を理解して使うことが大事かなと思います。
なぜなら、書いている人の属性や意図がわかっていれば、信憑性に対する迷いはかなり軽減されるからです。
本記事では、転職会議の概要と使い方に触れつつ、上手な付き合い方について解説します。
記事を読んでから転職会議を使うと、情報収集に欠かせないツールになるはずです。
簡単解説:転職会議とは?
無料で利用できる登録型の企業クチコミサイトです。
掲示板形式で300万件もの書き込みが寄せられているので、企業研究には欠かせない情報収集ツールの1つです。
転職会議で閲覧できる情報は?
実物を見た方が早いと思うので、実際の画面を見てみましょう。
以下はグーグル株式会社のクチコミページです。
数が多いですが抜粋します。
- 残業時間
- 有給消化率
- 年収・評価
- やりがい
- スキルアップ
- 福利厚生・制度
- 成長・将来性
- 社員・管理職
- ワークライフ
- 女性の働きやすさ
- 入社後のギャップ
- 退職理由
- 社員の魅力
- 面接・選考
これだけ幅広い情報があると、見ると見ないとではさすがに情報格差が生まれるレベルです。
実は転職サイトでもある
転職会議の収益モデルは「転職サイト」でして、クチコミ機能は本体である転職サイトの利用者を増やすための、言わば「客寄せ」です。
とはいえ、転職サイトとしても求人数は群を抜いています。
大手転職サイトとの比較
サイト名 | 求人件数 |
doda | 約61,000件 |
リクナビNEXT | 約39,000件 |
マイナビ転職 | 約8,000件 |
転職会議 | 約130,000件 |
※求人件数は2020年5月1日現在
これは転職会議がすごいわけじゃなく、いくつかの転職サイトと提携してこの数字になっています。
つまり、いくつかの転職サイトの求人をまとめて見れるということです。
転職会議を見るべき人は?
- 転職を検討している人
- 就活・転職活動の内定者
- 自社の見えない部分を知りたい人
ざっくり上記の3パターンかと思います。
これから選考を受ける、入社するかもしれない会社や同業他社の事前調査としては大いに役立ちます。
あとは、勤めている会社の規模が割と大きい場合に「なんかうちの部署ヤバいんだけど、他の部署はどうだろう?」といったケースですかね。
結論:損はないので使いましょう
上記に該当する人は使っておいて損なしです。
このクオリティで利用は完全無料なので、逆に使わない理由はないです。
【簡単】転職会議の使い方
転職会議のTOPページに検索ボックスがあり、そこに調べたい企業名を入力して検索するだけでクチコミページに行けますが、機能が制限されていて一部しか閲覧できません。
以下のような表示になります。
以下の手続きをすることで制限が解除されます。
と言っても簡単なので、サクッと使い方を解説しておきます。
転職会議の使い方①:登録
まずは『転職会議』のトップページにアクセスしましょう。
社会人と学生で登録方法が異なります。
学生はメアドと希望のパスワードを入力するだけで登録完了です。
社会人は、本人確認ができる以下いずれかのソーシャルアカウントで登録できます。
- Googleアカウントで登録
- Yahoo!JAPAN IDで登録
- Facebookで登録
- Twitterで登録
いずれかのアカウントを持っていれば、画面の指示に従ってポチポチするだけです。
転職会議の使い方②:閲覧制限解除
制限解除する方法は以下のどちらかです。
- 自分もクチコミを投稿する
- 980円払う(40日分)
これは好みで選んでOKです。
登録してクチコミを閲覧しようとすると、以下のような画面が出ます。
個人的にはクチコミを投稿する方がおすすめです。
なぜなら、自分の会社のことや自分が置かれている状況について、客観的に考える良い機会になるので。
転職会議の使い方③:解約
解約の仕方がわからないという声が多いようなので、一応これも書いておきます。
手順は以下の通り。
- 転職会議にログイン
- ここからパスワードを再発行(ソーシャルアカウントで登録した場合のみ)
- 退会ページで退会手続きをする
②は下記のソーシャルアカウントで登録した場合に必要なステップです。
- Googleアカウントで登録
- Yahoo!JAPAN IDで登録
- Facebookで登録
- Twitterで登録
上記で登録した場合、パスワードが自動発行されることで、スムーズに退会処理ができない場合があるようです。
なので、パスワードを再設定すればOKです。
転職会議を利用すべきたった1つの理由
利用する価値はどこにあるかというと、
企業研究する上で「情報のバランスを取るため」です。
というのも、転職サイトと転職エージェントはポジティブな情報に偏りがちだからです。
転職サイトとエージェントがポジティブな情報に偏る理由
転職サイトとエージェントはどちらも「企業への人材補充」を前提にしたビジネスモデルなので、求職者にはドンドン応募してほしいし、クライアント企業に転職してほしい立場です。
企業が転職サイトに広告を出したのに、応募が全然来ない、採用ができないという結果に終われば、次回はそのサイトを使ってもらえません。
転職エージェントに至っては成果報酬ビジネスなので、入社が確定しないとエージェントは報酬を受け取れません。
なので、あえてネガティブな情報を全面に出すメリットは無いのです。
クチコミサイトで得られる情報は「本当は知りたいけど聞きづらいこと」
「本当は知りたいけど聞きづらいこと」とは以下のようなものです。
- 実際の残業時間は?
- 頑張ったらちゃんと昇給するの?
- 派閥とかあるの?
- 休みは取りやすい?
こういう情報は仲介業者は本当のところを知りませんし、面接でストレートに質問するわけにもいきませんよね。
この不足を埋めるのが転職会議のような「企業クチコミサイト」でして、リアルに、赤裸々に語られているのです。
転職会議のクチコミは信用できる?|気にするだけ無駄です
最初に結論を言っておくと、コメント1つ1つの信憑性を気にするのは無駄です。
理由は4つ。
- 部署や上司によって雰囲気やルールは全く違う
- 情報が古ければ変わっている可能性大
- 個人の主観がベース
- 整合性を取るには件数が必要
ここは「企業クチコミサイトとの上手な付き合い方」的な話で、重要な部分でもあるの少し補足します。
① 部署や上司によって雰囲気やルールは全く違う
営業部のクチコミを見て、総務部に配属されて「あのクチコミはデタラメだった!」と難癖を付けるのはナンセンスです。
なぜなら、会社が同じでも部署ごとにカルチャーが違うのはよくあることだから。同じ日本でも北海道と沖縄では全く文化が違うのと一緒です。
それは「デタラメ」ではなく「別の島の話だった」というだけです。
② 情報が古ければ変わっている可能性大
企業は1年の間で大きな方針転換があったり、大きな部署再編があってもなんら不思議ではありません。
クチコミの投稿日が古ければ古いほど、現状と異なっている可能性が高くなります。
③ 個人の主観がベース
クチコミはあくまで主観的なものです。
同じ部署で同じ上司の下でも、「仕事がしやすい」と感じる人もいれば、「クソ上司乙」と感じる人もいます。
④ 整合性を取るには件数が必要
1人のクチコミがネガティブな場合と、100人のうち90人のクチコミがネガティブな場合では、それこそ信憑性が全く違ってきます。
企業規模とクチコミ件数は正比例するので、中小零細企業ではクチコミ件数が少ないので、あまり参考にならないかもしれません。
とはいえ、転職会議側も努力している
もちろん転職会議側も信憑性は重要視していて、以下のような企業努力をしています。
- 全ての投稿内容をシステムでチェック
- 専任スタッフの目視による投稿内容のチェック
- 不正ユーザーの追跡とアカウント停止、投稿の削除
- 企業の評価点数は独自アルゴリズムで算出
なので、根も葉もない的はずれなクチコミは無いとまで言わないけど、かなり少ないと考えて良さそうです。
企業クチコミサイトとの上手な付き合い方
結局のところ「今現在の細かな状況」は入社してみないとわかりません。
企業クチコミサイトでは「情報の精密さ」よりも、「傾向や雰囲気」を捉えるくらいに留めるべきです。
割と助かる情報が全部無料で手に入り、判断材料になる。それで十分だと思います。
他の方法で信憑性を高めればOK
どうしても「このクチコミは信用してもいいんだろうか…」と悩むようなら、自分から信憑性を高める努力をしましょう。
簡単なので次項でその方法を解説します。
転職会議の信憑性を高める方法
結論はシンプルで、「クチコミの母数を増やして整合性を取る」ことです。
これは他の企業クチコミサイトを併用することである程度補えます。
併用におすすめの企業クチコミサイト
クチコミの母数を増やすことが目的なので、中途半端な規模のサイトを使ってもあまり意味がありませんし、サイトが多すぎても見るのが面倒です。
なので、以下の記事にて転職会議と肩を並べられるくらいのサイトをまとめているので、合わせてチェックしてみてください。
中小零細企業はそこまで変わらないかも
転職会議でクチコミが2件しかなかった会社が、他のサイトでクチコミ100件なんてことはまずありません。
規模の小さな会社はクチコミサイトで得られる情報に限界がある、ということは念頭に置いておきましょう。
うまく付き合えば情報戦を有利に展開できる
最後に要点をまとめます。
- 転職会議は条件を満たせば完全無料
- 「本当は知りたいけどなかなか聞けない情報」を閲覧できる
- 企業クチコミサイトで企業研究のバランスを取る
- クチコミの母数を増やせば信憑性も増す(詳しくはこちら)
本記事の内容を念頭に置きつつ利用すれば、企業研究に欠かせないツールになるはずです。
転職活動はかなり情報戦な側面があるので、広く情報を取りつつ、かといって振り回されずにうまく使っていきましょう。
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