「転職回数が多いと不利なのか?」
結論、そうとも言い切れません。
ただし、確実に不利になるケースがあり、それはWeb上で起こります。
ちなみに、筆者の僕は5回転職を経験しました。
- 1社目:知人の紹介で起業に参加→4ヶ月で解体w
- 2社目:エイブル(B to C営業)
- 3社目:マイナビ(B to B営業)
- 4社目:ITベンチャー(人事)
- 5社目:通信ベンチャー(人事)
- 6社目:インフラ上場企業(人事)
マイナビの頃に、いろんな会社のいろんな事情が見え、人事部になってからは合計3,000人くらいの方々と面接してきました。
その経験から思うこととして、「転職回数が多くても、理由がちゃんとしてれば大丈夫」みたいな通説は半分不正解ということ。
上記の経験を踏まえつつ、解説します。
体験談:「転職回数が多いと不利になる」と言われる理由
「転職回数が多い」とわかったら、最初に思い浮かぶ懸念が以下の2つ。
- 採用しても長続きしなそう
- 本人に問題がありそう
この可能性がどの程度あるのかを、面接で確認していく感じです。
以降では、通説と現場で実際に感じたギャップを共有します。
「転職理由が重要」は事実だけど正解ではない
「転職回数が多くても、理由がしっかりしていれば大丈夫」という通説がありますが、これは半分不正解だと思いました。
なぜなら、「転職理由」は合否の決定打にはないからです。
転職理由はあくまで、「前職を辞めた理由として正当性があるか」という確認にしかならないんですよね。
証明:回数よりも中身が大事
以下のような2人がいたとしたら、あなたはどちらを採用したいと思うでしょう。
- 転職回数5回:各職場で自分なりに工夫し、難しい課題を解決してきた
- 転職回数1回:上司に言われたことをこなしてきただけ
多分ですが、あなたが面接官なら前者を選ぶんじゃないかなと思います。
転職回数の影響力って、ぶっちゃけこの程度なので、悩む必要なしですよ。
例外:派遣社員経験が長い場合
派遣社員の場合、どうしても就業先が多くなりがちです。
履歴書や職務経歴書に全部書こうとすると、かなりの情報量になりますよね。
転職とはちょっと違いますが、「勤務先が多い」というのは気にしなくて大丈夫です。
それはあなたのせいではなく、派遣先と派遣元の都合によるところが大きいと思うので。
実態としてはこんな感じですが、唯一確実に不利になる場面があります。
それが「Web上」です。
転職回数が多いとWeb上で不利になる話
求職者からは見えないところで不利になります。
その理由は「システム上のスクリーニング」です。
「システム上の不利」とは
求人サイトの応募者管理画面(求人募集をしている企業が使う管理画面)では確実に不利になります。
管理画面を使う側の視点は、以下のような感じ。
- 応募がたくさん入る
- 人数が多いと全員は面接できない
- 書類選考で人数を絞る必要がある
- 「転職回数○回以上」の人を抽出して、不採用にする
上記の通り。
この場合は、条件に該当する人を機械的に抽出するので、応募書類はまったく見ません。「書類選考」という名の雑な足切りです。
そして残念なお知らせですが、これは「採用活動の工数を減らすためのシステム的な仕様」なので、どうにもなりません。
信憑性を担保するための補足
なぜこれを知っているか、という根拠を書いておきます。
- マイナビ時代に自分で受注した企業にて、企業担当者の代わりにこの操作をやっていたことがある
- 他の企業の人事部として、このシステムをよく使っていた
上記の通り。
「じゃあやっぱり転職回数が多いと不利やん…面接すら受けられないとかオワタ…」と思うかもですが、大丈夫。応募方法を変えれば回避できます。
転職回数が多くても不利にならない方法
結論、転職エージェント経由で応募すればOKです。
こうすることで「スクリーニングされる土俵」に乗らずに済みますので。
疑問:なんで不利にならないの?
理由は単純で、転職エージェントには「そもそもスクリーニング機能が無いから」です。
転職エージェントのフローチャートは以下の通り。
- 転職エージェントに登録し、キャリア面談を受ける
- 担当コンサルタントから、求人の紹介を受ける
- 担当コンサルタントに、応募の意向を伝える
- 担当コンサルタントが、あなたを企業に直接推薦する
ざっくりですが、こんな感じ。
本当の書類選考から始まるので、「応募書類を見ずに落とされる」ということは絶対にありません。
転職サイトとの決定的な違い
- 転職サイト:自己応募、自己アピール、スクリーニングあり
- エージェント:推薦状を付けて、他者推薦、書類選考
上記の通り。これでも落ちるときは落ちますけどね。
しかし、転職回数を理由に機械的にチャンスが奪われることはなくなります。
裏ワザ的な使い方
転職エージェントの使い方は、以下の2パターンです。
- 直接行って求人を紹介してもらう
- 求人サイトを見つつ、紹介できないか確認
後者をやることで、求人サイトに載っている求人のスクリーニングを回避できます。
ただし、企業側の採用コストがかなり違うので、ダメ元で聞いてみる感じですね。
利用すべきエージェント
以下が大手です。ここから2〜3社選べばOK。
この他、「IT特化」や「看護師特化」みたいな特化型エージェントを併用するといいです。
エージェントは併用すべき
「大手2〜3社+特化型1社」を併用しましょう。
その理由は、以下の3つ。
- 選択肢が増え、いいとこ取りができるから
- 転職エージェントごとに扱う求人が異なるから
- コンサルタントの力量に大きく左右されるから
「転職エージェントを複数利用すべき理由と注意点」という記事で掘り下げ解説していますので、合わせてどうぞ。
僕が使っていた応募企業管理ツールも配布しています。
要注意:参考にする情報源を間違えないこと
最後に1つだけ、注意喚起です。
転職サイトや転職エージェントのサイトで転職ノウハウを語ってますが…
彼らは「求人の斡旋」を仕事にしているだけであって、転職経験者ではありません。
これ事実ですが、転職サイトに載っている「よくある転職ノウハウ」を実践している人は不合格になりやすいです。
なぜなら、「その他大勢」と同じことしか言わないからです。
転職活動で優位に立つのは、テクニックじゃなく個性ですよ。
出回っているテクニックを使う時点で、没個性になっていると気付くべき。
かなりキツめの意見なことは自覚していますが、本当に気を付けてほしい点なので、どうかお許しください。
NHKでも間違った情報を発信するような世の中なので、「発信者は経験者なのか?」ということを考えつつ参考にした方が、失敗は少ないはずです。
「転職回数が多いと不利になるか?」まとめ
- 不利になるのは「転職サイト」を使う場合です
- 転職回数よりも、在職中の中身の方がが大事です
- 上記の不利は、転職エージェントを使うことで回避可能
- 転職エージェントは併用した方がメリット多いです
こんな感じですね。
記事で解説したように、「目の前の仕事を要求以上に頑張る」というのは、昇給昇進以外の部分でも自分を助けてくれます。
取り組み方もそうですが、その過程で得たスキルは確実にあなたの市場価値を高めてくれますので。
ということで、転職回数なんて気にせずに、日々精進しましょう。
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