職業や収入源について相談をいただく機会が結構多いんですが、
「○○をどのくらい頑張ったら、どのくらい数字が出るか(収入になるか)」
ということを気にする人が一定数います。
やろうとしていることと結果の距離感を計るのはとてもいいことなんですが、ぶっちゃけ投資やビジネスで収入を得ようと思うなら、捨てるべき考え方なんですよね。
安定しているのは数ある収入で給料くらい
「安定収入」という言葉をよく耳にしますよね。
「給料以外の収入」を想像するときに、つい給料の性質をベースに想像してしまいます。
給料の性質っていうのは、毎月決まった日に、決まった金額が振り込まれるというもの。
実はこの性質は給料くらいのもので、他の収入はほとんどそうではありません。
・毎月決まった日に振り込まれるけど、金額はかなりの幅で変動する
・振り込まれる日が不定で、金額も変動する
・振り込まれる日が月に1回ですらない
給料に慣れていると、変動=不安定ということで不安に思うかもしれませんが、むしろこういった性質が普通です。
この後の話にも関わってくるので、頭の隅に置いておいてください。
まずは時給脳を捨てるべし
ほとんどのお勤めの仕事は、仕事に行くだけで給料がもらえます。
一定期間がんばれば昇給したりもしますが、早退すれば時給で引かれ、休めば日給(=結局時給)で引かれます。
このことから、どのくらいがんばればどのくらいの収入になるのか、という発想になるんですね。
・1日何時間くらいやれば稼げますか?
・月の作業量はどのくらいやればいいですか?
・どのくらいの期間続ければ収入が安定しますか?
こういった質問は時給脳で考えてしまっています。
この質問に自営業脳で回答してみます。
・1日何時間くらいやれば稼げますか?
→時間は関係ありません。色々試しながら結果が出る方法を見つけて、それをさらに改善しながら繰り返しましょう。
・月の作業量はどのくらいやればいいですか?
→結果が出はじめたら、それが最低ラインの作業量です。
効率化などを考えて回転数を上げる努力をしましょう。
・どのくらいの期間続ければ収入が安定しますか?
→これは仕組みによります。
ずっと作業を続けなければならない場合もあるし、ストックビジネスなら収入が増減する原因を突き止めて対処していきましょう。
キッツイなぁ・・・と思うかもしれませんが、自営業でも企業でも、みんな同じようなことを考えていると思いますよ。
努力はして当たり前、継続もして当たり前
先に結論を言うと、みんな努力しているし、みんな継続しているということです。
言い換えると、努力と継続をしてようやくスタートラインに立てる、ということです。
誰もやったことがない分野でもない限り、過去の実績やデータが存在するので、一応それっぽい数字を出して解説することもできます。
できますが、やることや環境によってその数字は変わってくるし、そもそも「このくらい努力をしたらこのくらいの収入になる」という方程式はほとんどアテになりません。
なので、それっぽい数字は参考程度の机上の空論になってしまいます。
余談:給料以外の収入は何でお金が稼げるのか
先ほど、給料は時給だという話をしました。
もう少し細かく言うと、「自分の労働力(を提供した時間)」の対価で「給料という収入」を受け取っている、ということです。
じゃあ給料以外の収入は何の対価でしょうか?
ここでは色々な方法論を検討している、既に実践している方がいると思うので、方法論についてあえて特定せずに書いていますが、ほぼすべての収入が共通しています。
それは、
どのくらい人の役に立ったか、ということの対価です。
あなたがお金を払う場面を思い出してみてください。
・お金を払ってでもそれがほしい
→手に入ったら嬉しい、便利になる、満足する
・お金を払ってでもそれを食べたい
→食べたらおいしい、満腹、満足する
・お金を払ってでもその曲をヘビロテで聞きたい
→聞いたら元気が出る、いい雰囲気になる、満足する
→食べたらおいしい、満腹、満足する
こんな風に、何かが自分の役に立って、その結果満足するであろうことに対してお金を払っているはずです。
世の中には、提供している人と消費している人しかいません。
同様に、お金を払っている人と、受け取っている人しかいません。
受け取る側からすると、人の役に立ったことの対価だということがわかりますね。
役に立った人数が多ければ多いほど、収入は青天井で増えていきます。
・家賃5万円のマンション1部屋の大家さん
→1世帯の生活の役に立って、5万円の収入
・家賃5万円のマンション100部屋の大家さん
→100世帯の生活の役に立って、500万円の収入
身近でイメージしやすい大家さんで例えましたが、他のものでも同じです。
働く時間は誰にでも限界があって、1日は24時間しかない。
これが時給の限界です。
役に立つ相手の人数は、上限はあるが途方もなく多い。
故に、時給よりも遥かに上限が高い。
これが会社員と大きく異なる収入のルールで、会社員よりも自営業の方が収入が高くなる最大の理由です。
つまり、給料以外の収入は、
何かで誰かの役に立ってはじめて収入が得られるということになります。
会社員の時給と比較するなら、自営業はお役立ち給です。
やるべきこと:「結果にこだわって改善を繰り返す」
やるべきことは至ってシンプルで、決めた結果を出すことにこだわって改善を繰り返す。
これだけです。
分野によっては成功法則がかなり体系化されているものもあります。
これはかなり恵まれている状況ではあるんですが、大概のものは「怪しい=自分はやらない」という一般論で成り立っているので、競争率は思ったほど高くはなく、やるべきことをコツコツやっていけばきちんと結果が出ます。
「怪しい」という参入障壁を乗り越えて実際やり始めた人でも、「これだけやったのに2000円か・・・無理ゲーすぎるからやめよ」という思考になります。
でも、大きな収入を得ている人はこの2000円を積み上げているだけですよ。
【実例】僕が立ち上げてきた事業
少しだけ、僕の話を。
会社員のころ、給料に代わる収入を得ようと色々な事業を立ち上げてきました。
・講師業
→今でも依頼があればやってますが、これで生活するのはかなり厳しい。
内容のアップデートをするために自分が学び続ける、ハコ(会場)の手配、集客など、講師以外の作業が想像以上に多く、会社員との掛け持ちは困難。
・イベント業
→利益を大きくするためには規模を大きくするしかない。
飽きられないネタを常に仕入れ続けたり、参加者間のトラブル対処など、ぶっちゃけしんどいw
・情報販売(※情報商材ではない)
→セミナー形式か、データ販売形式が主。
販売する目的でやったのではなく、自分が強く興味を持った分野を深掘りしたら、その情報がほしいという人が多かった、という経緯。
収益はかなり出たが、情報の鮮度は落ちていくので寿命が短い。
・コンサル業
→自分の知識や経験を活かして、その人が実現したいことをサポートする。
収益は安定するが、これも収益を増やそうとするとコンサルする人数を増やさなければならない。副業としてはキツめ。
・番外編:自動販売機業
→資料請求もしてヤル気満々だったが、肝心の「自動販売機を設置する土地」を持っていないことに気付いてあえなく断念。
と、色々やってきました。
僕の場合は興味を持ったことは結構突き詰めるタイプなので、人生経験を体系化した情報をシェアすることで誰かの役に立って収益を得る、というスタンスでした。
●「本業+副業✕複数」でてんやわんやになってきたので、Evernoteとクラウドサービスを駆使して情報整理を効率化した
→そのときのEvernoteの作り込み方、使い方を体系化してセミナーなどで発信する
●「人事部+マイナビ勤務+転職経験者」というキャリア
→この経験を元に、キャリア診断、忙しくてもうまくいく効率的な転職の仕方、その人の希望に合った職業を見つけ出す内容のコンサルをする
といった感じです。
→この経験を元に、キャリア診断、忙しくてもうまくいく効率的な転職の仕方、その人の希望に合った職業を見つけ出す内容のコンサルをする
単純に、「とにかく手っ取り早く稼ぎたい!」という人はイベント業や、特技を活かして情報発信、コンサル業なんかをやるのがいいと思うんですが、これって稼ごうとすればするほどセルフブラック化するんですよねぇ・・・。
つまり、稼げてはいるけどめちゃくちゃに忙しいし、自分がダウンしたら副業どころか本業からの収入もストップするやん・・・という状態になります。(副業序盤のころの僕が実際にそうでした)
「Success」と「Happy」は別の概念で、労働集約型のビジネスでは両立が難しいということがわかりました。
おすすめはストックビジネス
会社員をやりながらセルフブラックを経験した僕が行き着いた結論です。
ストックビジネスも見方によっては労働集約型ですが、ストックという性質上、セルフブラックの状態に終りが来るというのが最大の魅力だと思います。
「個人でできて、会社員よりも多くの収入を得るチャンスがあって、自動化しやすい」という性質があるので、手っ取り早くは稼げないけど、時間はかかっても労働を終わらせてのんびり暮らしたい、という人には非常に優秀なビジネスモデルだと思います。
最後に余談ですが、もし僕に相談しようと思ったときは、手っ取り早く稼ぎたいのか、時間はかかっても労働を終わらせたいのかを決めて相談してもらえた方がアドバイスしやすいです。
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