・ソーシャルレンディング投資のメリット・デメリットを知りたい
・ソーシャルレンディング投資をやろうか検討中、注意点があったら知りたい
こんな人に向けた記事です。
ソーシャルレンディングとは、「資金を必要としている企業」と「投資先を探している個人」をマッチングするサービスで、身近な言葉だと「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれています。
割と新しい投資手法なので、本記事でメリットとデメリットを解説します。
筆者の僕は2012年から投資をしており、運用資産は5,000万円ほど。
ソーシャルレンディングができる前からレンディング投資をしていた経験もあるので、参考になるかなと思います。
なお、「ソーシャルレンディングがどんなものかよくわからないです…」という場合は、「ソーシャルレンディングとは?|初心者でもプロと同じ投資成績」という記事を先にお読みいただくと本記事の内容が理解しやすくなると思います。
ソーシャルレンディング投資のメリット
メリットは以下の5つです。
- 他の投資手法に比べて利回り高め
- 予備知識がなくても運用できる
- 投資中の手間がかからない
- 少額から投資できる
- 投資前に期間と利益の目安がわかる
順に見ていきましょう。
メリット①:他の投資手法に比べて利回り高め
投資対象によって差はありますが、主要サイトの利回りは以下の通り。
- クラウドバンク:7%前後、元本回収率100%(2020年7月時点)
- funds(ファンズ):3〜6%前後、日本初のソシャレンのプラットフォーム
- CREAL(クリアル): 5%前後、不動産投資のクラウドファンディング
- クラウドクレジット:5〜10%、海外投資特化
これだけだとピンとこないかもなので、比較対象として他のメジャーな投資手法の利回りも見てみましょう。
- 銀行預金:0.001%
- 日本国債10年:0.03%
- つみたてNISA:1〜3%
- 株式投資:良くて7%くらい
- 不動産投資:5〜7%くらい
ざっくりですが、上記の通り。
それぞれ投資商品としての性質が全然違うので、あくまで参考値ですが…ソーシャルレンディングの利回りがどのくらいの位置かはなんとなくわかるかなと思います。
メリット②:予備知識がなくても運用できる
ぶっちゃけ、ソーシャルレンディング投資の知識がなくてもサイトの使い方さえわかれば運用はできますし、それなりに利益も出ます。
とはいえ、知識ゼロだとたった一度の事故が致命傷になることもあるので、最低限の基礎は学ぶべき。
「最低限の基礎」とは
以下の2つです。
- 投資全般の基礎(主にリスクヘッジのやり方)
- ソーシャルレンディング投資の基礎
僕は投資を始めたころ、前者の知識が足りなくて最初の半年で100万円の損失を出してしまいました…。
「投資の基礎」というキーワードだと情報量が多すぎるので、「投資初心者は何から始めるべき?→まずはサクッと基礎を勉強すべき」という記事にて最低限学ぶべき基礎をまとめました。
ソーシャルレンディング投資の基礎は本記事の最後に載せておきます。
メリット③:投資中の手間がかからない
ソーシャルレンディング投資の流れはめちゃくちゃシンプルです。
- 融資するファンドを選ぶ
- 任意の金額を投資する
- 投資期間が終了するまで待つ
これだけ。簡単ですよね。
株価や為替のように価格変動とかもないので、一度投資したら完全にほったらかしでOKです。
メリット④:少額から投資できる
主要なソーシャルレンディングサイトは、ほとんど最低投資額を「1万円」に設定しています。
fundsというサイトに至っては「1円」から投資可能です。
- 1円投資 → 10%の利益=1円以下
- 1万円投資 → 10%の利益=1,000円
- 100万円投資 → 10%の利益=10万円
上記の通り、条件は同じでも利益は元本に比例するので、少額投資は利益を期待するというよりも「試しに運用してみる」「投資経験を積む」という目的でやる感じですね。
メリット⑤:投資前に期間と利益の目安がわかる
実物を見た方がわかりやすいと思うので、クラウドバンクの実際の画面をご覧ください。
投資の世界では珍しい特徴ですが、投資する前から「投資期間」や「予定利回り」を見ることができます。
株式投資やFXなどと決定的に違うのは、「いつごろ、何円くらいの利益が出るか」の見通しが付くことです。
ソーシャルレンディング投資のデメリット
デメリットは以下の4つ。
- ソーシャルレンディング特有のリスクがある
- 投資期間中はお金を動かせない
- 人気ファンドは競争が激しい
- 投資したいときに良いファンドがあるとは限らない
デメリットが少なく見えますが、①を理解しておかないとデメリットを被る機会が激増してしまいます。
デメリット①:ソーシャルレンディング特有のリスクがある
過去に前例が無いものも含めると、9つのリスクがあります。
- ソーシャルレンディング会社のリスク
- 融資先の業績リスク
- 融資先がわからないリスク
- 倒産時の法的リスク
- 担保リスク
- 資金ロックのリスク
- 社会情勢リスク
- 為替リスク
- 天災リスク
「うわっ…ソーシャルレンディングってリスクだらけやん…」と思ったとしたら、ちょっと勉強不足。
「リスクがわかる=対策して軽減できる」ということでして、投資をする上での生命線的な部分ですので。
以下の記事で上記リスクの詳細と対策の仕方を解説しているので、一読しておくとソーシャルレンディングのリスクはかなり軽減できるようになります。
>> ソーシャルレンディング投資のリスク9つ【リスクヘッジも解説】
デメリット②:投資期間中はお金を動かせない
ソーシャルレンディングは、投資期間中は資金をロックされます。
なぜなら、「どこかの企業やプロジェクトに融資する」という投資手法で、融資先は借りたお金を使って事業やプロジェクトを進めていくからです。
なので、一度投資した資金は基本的に途中キャンセルや引き出しなどはできないので、ロックされても支障がないお金で投資した方がいいです。
デメリット③:人気ファンドは競争が激しい
もう一度、先ほどのクラウドバンクのファンド募集画面をご覧ください。
真ん中あたりに「応募金額/目標金額」、右側に「残り時間」と「募集状況」という項目がありますよね。
ソーシャルレンディングでは総額の枠が決まっており、上記の応募金額に到達するか、募集期間が終わった時点で申し込み終了となります。
「利益が出る可能性が高い」「明らかに将来性がある」など理由は色々ですが、人気ファンドは他の投資したい人との競争になる場合があります。
僕は過去に「投資口座に振り込んで着金を待っている間に、満額に到達して募集終了して1円も投資できなかった」という苦い思い出があります。
運用の手間はかかりませんが、「いつからどんなファンドの募集が始まるか」はこまめにチェックしておかないと、良いファンドはあっという間に募集終了になってしまいます。
デメリット④:投資したいときに良いファンドがあるとは限らない
株式市場などと違ってファンドは水物なので、ある意味「運と縁」も絡んできます。
- 投資できるお金があるのに、納得いくファンドが見つからない
- 投資できるお金が全部ロック中なのに、めちゃくちゃ良いファンドが出てきた
上記のようにうまく噛み合わない場面も出てきます。
タイミングを合わせるコツ
上記のような食い違いを防ぐ方法は、ずばりソーシャルレンディングサイトを複数併用しておくことです。
サイト数が増えれば単純にリーチできるファンドも増えるので。
最重要:最初の「サイト選び」がキモ
これもコツですが、ソーシャルレンディング投資の成功率はサイト選びの時点で大部分が決まります。
なぜなら、どの企業のどんなプロジェクトに融資するかは、各サイトの審査基準によってフィルタリングされているからです。
- 資金を必要としている企業が、ソーシャルレンディング会社に申請
- 審査を受ける
- 通過したらファンド募集ができる
上記のような流れになっているので、審査基準がガバガバなサイトだとリスキーなファンドが何食わぬ顔で募集されていたりします。
- そもそもそのプロジェクトの市況が悪い
- 融資先の返済能力が低く、プロジェクトで利益を出さないと返済できない
- 融資先の財務状況が悪いと、運用中に経営が悪化する可能性がある
- 担保設定がない、担保価値が低いと元本割れリスクが上がる
- サイト運営者の資金力が低いと、有事の場合に補填する力がない
いろんなケースが考えられますが、大元となっているソーシャルレンディングサイトが弱いと、それだけあなたのリスクも大きくなりますよ、という話です。
なんとなく伝わってますかね?
繰り返しになりますが、この辺りのことも「ソーシャルレンディング投資のリスク9つ【リスクヘッジも解説】」という記事で掘り下げています。
ソーシャルレンディング投資のメリット・デメリットまとめ
最後にもう一度要点をまとめます。
- ソーシャルレンディング投資のメリット
① 他の投資手法に比べて利回り高め
② 予備知識がなくても運用できる
③ 投資中の手間がかからない
④ 少額から投資できる
⑤ 投資前に期間と利益の目安がわかる - ソーシャルレンディング投資のデメリット
① ソーシャルレンディング特有のリスクがある
② 投資期間中はお金を動かせない
③ 人気ファンドは競争が激しい
④ 投資したいときに良いファンドがあるとは限らない - 投資の正否は「サイト選び」が最重要です
ということで、ソーシャルレンディング投資のメリット・デメリットを解説しました。
今すぐ始められる手軽さと高い利回りが魅力ですが、利益を出し続けたければある程度の基礎学習は必須です。
言い換えれば、基礎が身に付いていれば高い利回りを出し続けることも可能な投資手法なので、以下の記事で知識を付けつつ、コンスタントに稼ぎましょう。
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