長く居続けると身も心も崩壊してしまうブラック企業。
そもそも何がブラックなのかという定義は曖昧で、転職経験が無いと比較対象も無いんですよね。
これについて、南フロリダ大学の研究で、疫学調査やアンケートなど72件の論文からメタ分析した「本当にストレスが溜まって体に悪い会社の条件7つ」がランキング形式で公開されているので紹介します。
今自分が働いている会社で以下の条件に当てはまるほど、科学的根拠に裏打ちされたヤバい会社ということになります。
それでは逝ってみましょう。
【7位】仕事の時間が長すぎる|無駄な長時間労働
「無駄な」というのがポイント。
たとえば、こちらからの成果物を突き返すことでやり直すハメになる、しかもそれは自分が間違っていたんじゃなく、上司からの指示が不完全だった、みたいなもの。
部下の仕事が無駄にならないように管理するのが上司の仕事なんですが、これができない上司が驚くほど多い。上司の管理能力の問題なのに、しわ寄せは全てその部下に来ます。
必然的に自分のプライベートの時間や、果ては睡眠時間まで削られ、心身にダメージが蓄積していきます。
仕事のクオリティは時間の長さよりも質だということがわかっていない、時間の長さで努力をアピールする上司、それを評価する会社は相当ヤバい。
【6位】僕、ロボットか何かですか?|裁量権がない
簡単に言うと、仕事をどう進めるかということに自由度がない。
仕事のやり甲斐って、自分の頭で考え、自分で決めて、自分でやっていると思えているかというコントロール感、そもそも自発的に取り組んでいるかということに強く影響することがわかっています。
事細かにやり方が決められていたり指示されると、「これ、別に自分じゃなくてもええやん」とか「おれはロボットじゃないっつーの」とやる気が削がれます。
その結果、自分で考えることをやめて、ただ漠然と上司の指示に従う作業員に成り果て、最終的にメンタルが崩壊します。
従業員や部下に裁量権を与えず、軍隊の規律のように縛り付ける時代錯誤な上司や会社は相当ヤバい。
【5位】俺は何すりゃええの・・・|役割が曖昧
・自分は何に責任を持てばいいかわからない
・自分は何のためにこの仕事をしているのかわからない
・今の仕事に何を求められているかわからない
「自分はこういう会社の中で、こういう役割を果たして、こんなところで社会に役立っている」と明確に認識できない、人に言えないことは大きなストレスになることがわかっています。
これが疲労感に繋がり、仕事へのモチベーションを底なしに下げていきます。
仕事の内容や役割を明確に言語化できていない、割り振れていない上司や会社は相当ヤバい。
【4位】え?これ全部今日中に終わらせるの?|作業負荷が高い
これは時間あたりの労働量、タスクが多すぎるということ。
重要な仕事とそうでもない仕事の区別が曖昧で、タスクの優先順位が付けられていない場合に陥りがち。
気持ちの切り替えができないほど忙殺されている、目の前の作業に終わりが見えないという状態は、ゴールのないマラソンを走らされるようなものです。
仕事量の計算ができない、優先順位を付けられない上司や会社は相当ヤバい。
【3位】生気が吸い取られる・・・|ネガティブコミュニケーション
上司や同僚からの文句、愚痴、嫌味、パワハラが多い。
一言目から業務指示や指導をすればいいのに、言葉遣いがいちいち乱暴で罵声混じりといった風潮は、枕詞でダメージを与えてきて、在籍期間に比例して消えることはなく蓄積されていきます。
疲れているのに寝られないといった、不眠症の主原因。
さらに悪いことに、自分が誰かから敵意を向けられると、自分もその影響を受けて周囲に対して攻撃的になりやすくなることがわかっています。
マトモなビジネスマナーも身に付いていないチンピラ上司、それを容認している会社は相当ヤバい。
【2位】いや、どっちやねん。|役割の衝突
課長からの指示と部長からの指示内容が食い違っている、同じ仕事について複数の上司から異なる指示が出されるなど、指示内容に一貫性がない。
結局どの指示に従えばいいのかわからず、業務遂行以外の部分で余計な悩みや負荷がかかります。これは胃痛や消化器官の不調に繋がることがわかっています。
上司同士の認識が合致していない、疎通が取れていない会社は相当ヤバい。
【1位】あれは駄目、これは無理|仕事上の制限が多い
人員が足りない、時間が足りない、予算が足りないなどの制限で思うように仕事が進められない。1位のこれが最も心身にダメージがあるのに、最も発生頻度が高い。
・得意な仕事はこれなのに、人員不足を理由に全く無関係な部署に飛ばされて、もはや社内転職。
・上司同士が不仲だからと、その仕事を進めるために必要な情報が入ってこない。
・業務改善の建設的なアイディアが上司の一言で潰される。
・目の前の仕事に集中したいのに、横からどうでもいい別の指示が飛んでくる。
・仕事が残っているのに飲み会に誘われ、行かないと立場が悪くなる。
こんな具合で時間的制限や仕事のペースを乱されることも、強いストレスがかかり、疲労感や消化器官の不調に影響することがわかっていて、最も危険な状態と言われています。
これが続くと「どうせ言っても無駄」となり、クリエイティブな発想や提案をやめ、制限の中で漠然と仕事をこなす作業員に成り果てます。
クリエイティブな発想や業務改善の余地がない会社は相当ヤバい。
あなたの会社の評判を調べる方法
あなたが自分の職場や会社をブラックだと感じているなら、その感覚は多分正しいです。
ですが、「そう思ってるのは自分だけかも?」と感じていたり「他の人は何も感じてないのかな?」など、情報の解像度を上げたい場合は企業版エゴサーチとも言える「企業クチコミサイト」を見てみましょう。
僕が使った中で一番役立ったのは、「転職会議」です。
その理由は「投稿数が多い」「評価項目が多い」「利用者が多い=情報が新しい」などの特徴があるから。
ちなみに「Google」を検索してみた画面がこんな感じです。
百聞は一見にしかずということで、試しに自分の会社のクチコミを見てみれば信憑性がどの程度かは一発でわかるはずです。
他の企業クチコミサイトも参考にしたい方は「会社の評判は中の人に聞くのが鉄則|社員口コミサイトを比較してみた」という記事をどうぞ。
http://mane-talk.com/syain-kutikomi-site/
「辞める」とすら言い出せないブラック企業を後腐れ無く辞めるには
科学的根拠に基づく「心身を崩壊させる会社の特徴」でした。
どんな状況であれ、こんな身の危険が隣り合わせの会社は、どんな状況であっても今すぐ辞めましょう。
- 自分が抜けると色々マズイ
- 育ててもらった恩がある
- これから繁忙期
わかりますよ、痛いほど。僕も何度も悩まされてきましたから。
でも、それでも辞めましょう。あなたの体が壊れてしまったら身も蓋もないのです。
それに、どんなに献身的になったって、壊れたからといって労ってはくれないし、責任も取ってくれませんよ。相手はブラック企業ですから。
研究結果には出てきていませんが、ブラック企業あるあるとして「逃してもらえない」というものもあります。
「辞めます」と言おうものなら発狂するクレイジー上司、脅しのような引き止めをしてくるチンピラ上司、嫌味を言ってくる同僚・・・ブラック企業は穏便に辞めることすら許してくれません。
これはあなたの会社に限ったことではなく、全国各地で起こっていて、こういった問題に苦しんでいる人が大勢います。
但し、無断で飛ぶのだけは辞めておきましょう。
僕は7年間人事部で仕事をしてきましたが、転職の際に前職に退職理由などを調査する場合があって、飛んだことがバレると内定取り消しもあり得ます。
https://mane-talk.com/stop-without-permission/
明日から一度も会社に行かず、会社の誰とも言葉を交わすこともなく、経歴に傷も付かずに退職できる退職代行サービス会社がウナギ登りで成長しているのが何よりの証拠です。
もし退職代行を知らないのであれば、リンクを辿ってみてください。今はブラック企業との最終決戦もアウトソーシングで済ませる時代ですよ。
https://mane-talk.com/taisyoku-daikou/
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